のろける

のろける話をかく

この世で一番おもしろいミクロ経済学感想

この記事(http://synodos.livedoor.biz/archives/1869218.html)で気づいて購入してみた、漫画でミクロ経済学を学ぶ本。漫画で学ぶ〇〇みたいな本は信用ならないので(正確性という意味よりは身になるかという意味で)、基本的に買わないようにしているのだが、山形先生が訳す位ならそれなりに面白かろうと思って購入。

経済学はこれまた山形先生訳のクルーグマン教授の経済入門 を読んだくらいで基本的に門外漢なのだが、とても楽しめた一冊。比較優位、サンクコスト、囚人のジレンマ等々、聞いた事はあるしある程度わかってるつもりの単語だけれどきちんと説明できないなあと思っていた概念がかなりわかりやすく説明されていて大変よかった。一連の概念がひと通り道筋をもっているのが確認できたのも良い。

当然わかり易すぎる嫌いはあって、ちゃんと勉強するならもう少しまともな本を買って読むべき、というのは訳者解説にもある通り。クルーグマンの教科書を読もうかと悩んでいるところである。

原著者のヨラム・バウマン氏の、お笑い経済学者ぶりについては、http://d.hatena.ne.jp/travelbookcafe/20111206/1323166819 に有名らしいマンキューの十大原理のお笑い訳がある(今回紹介した本の批評もある。)ので参照すると良い。やさしい日本語訳も付いているから安心だ。ネタとしては、わかりにくい経済の原理をわかりやすく説明する体で、経済学を小馬鹿にしているようにみえる。これは我々プログラマーの、わかりにくい専門用語にも使えそうだ。お笑いプログラミング入門とかあってもいいのにね。

漫画なので文章量は少なく、山形節を感じられるはずの部分はそんなに多くないはずなのだが、節々にらしさを感じたのは、訳のせいなのか、そもそも原著がそういう雰囲気なのか判断がつかない。たぶん前者なのではないかと思っているが。マクロ経済学についても、発行予定があるようなのでとても楽しみ。