のろける

のろける話をかく

道東旅行記あるいは新婚旅行の記録

もう2ヶ月もたってしまったけれど、11月頭に北海道に行ってきた。今更ながら、記録を公開しようと思う。
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11/3の土曜日から一週間お休みをもらって、2年越しの新婚旅行に行ってきた。結婚してから二人ともなんだか忙しくて行きそびれていたところに、妻が妊娠し、行く機会が今しかないということで慌てて出かけた次第である。

行き先は北海道で、妻の故郷でもあるし僕も7年も住んだ場所なので、なにも新婚旅行でいかなくてもとはよく言われた。でも道東(北海道の東の方)に鉄道旅行しようというのは二人で学生のころにしたかった事の一つで、今回はその埋め合わせでもある。本当は冬に真っ白な世界を旅したかったのだけれど、妻の体調を考えると今ぐらいしか良いタイミングが無い。ワカサギ釣りはまた今度。

鉄道で行くというのは今回のテーマでもあって、往路はトワイライトエクスプレスに乗ってみた。というより、この列車の切符の取れる日を基準に旅程を組んでいる。

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トワイライトエクスプレスは京都にも停車するけれど、始発駅は大阪なので、当然大阪まで一度違う列車でむかう。11時50分発車なので、お昼ご飯は大阪駅のエキマルシェで買い込む。オープンしたての施設らしく大変込み合ってる。

出発まで少し時間があったので列車の周りを眺めて遊ぶ。食堂車が付いているのも非常にたのしみ。

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発車してしばらくすると、検札があって部屋の使い方の説明とともにルームキーを渡される。その後、夕食の予約の確認や、朝食の予約などのためにレストランの人が来たり、旅のしおり販売があったりとしばらくは賑やかな感じが続く。

そうこうしているうちに、あっと言う間に京都をすぎ列車は湖西線へはいる。このへんの景色は見慣れてるので写真も撮る気にならない。あとはひたすら列車に乗っているだけの22時間である。さすがに部屋でじっとしていられないので、ロビー車両を見に行ったりなどするが、妻は最近すぐ眠くなるので部屋に戻って休憩。

妻が膝の上で寝てる間暇なので、今回の旅のために調達しておいたガジェットを鞄から引っ張りだす。そう Kindle PaperWhite である。今回の旅は、PCもタブレットも持ち歩かず携帯と Kindle だけで移動していたのだけれど、Kindle は一度も充電が必要にならず、そして旅の時間に十分な本を提供してくれた。

行きの車中で読んでいたのはこちら。

現代社会の正しい切り取り方

現代社会の正しい切り取り方

山形浩生なのはいいんだけど、氏のWebページで公開されているエッセイの再録で全部読んだ事のある文章だった。せめて得意の解説とか、後日談的な補足がついていれば許せるのだけれど、これであの値段は高いし、内容紹介に再録である旨を書いてほしかった。

などと独りごちて居る間に、列車は日本海側へ。列車の名前の通り時期と天候が良ければこの辺りで夕日が水平線に沈む様子が見えるはずなのだが、この日は時期も天候もわるく空が暗くなっていくばかり。まあそれはそれで、おもむきがあって良いのだけれど。

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そして、夕刻、7時半から食堂車でディナー。食堂車で食事をするという経験が僕にはなくて非常に楽しみにしていた。昔から北斗星の食堂車をそとから眺めるという経験が何度もあって、いつか入ってみたいと思っていたのだ。そして料理の方だが、雰囲気以上のものを期待していなかったところ、良い意味裏切られた。なかなかおいしいのである。時間が決まってるので、ゆっくりできないところもあるし、お皿とか盛りつけとか簡素だけれど素朴においしいフルコースだった。非日常体験とあいまってかなり楽しいのでおすすめである。

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食事のあとは、すこし休憩して、車両の中を一往復してみたりした。僕らが泊まったB個室は食堂車より前方にある。食堂車を通り抜ける勇気はなかったのでB個室車両からBコンパートメントを抜けて一番まえの車掌室まで歩いてみる。個室の中はうかがい知れないけれど、コンパートメントの方はドアが解放になっていて賑やかに旅行をしている団体がみえる。気の知れた友人とこちらに泊まるのも楽しそうだ。

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その後も夜遅くになって空いてきたロビーでゆっくりしてみたり、のんびり過ごす。秋田をすぎたあたりで、僕は2段ベッドの上へ。寝台列車ってだいたい良く寝れないもので、今回あさい眠り。深夜に青森で進行方向が変わったのも、青函トンネルに入ったのも意外と覚えている。

一日目おしまい。